前回の記事、忙しい社会人の英語学習への向き合い方【可処分時間と実行可能時間】で忙しい社会人はどのように英語学習に向き合えばいいかという話の中で、可処分時間と実際に英語学習に使える実行可能時間について触れました。
今回はその話をもう少し深掘りして、具体的な学習時間の捻出方法とその注意点について解説していきます。
可処分時間を算出する
学習時間を確保するには、まず自分が何にどれくらい時間を掛けているのかを把握する必要があります。
ざっくりで構わないので、
- 睡眠
- 労働
- 食事
- 入浴
- 洗濯
など生活に必要な活動を除いた時間を算出します。
例えば、一般的なフルタイムの正社員として働いている人の場合、
- 睡眠:6〜8時間
- 労働:8〜9時間
- その他生活に必要な活動:4〜6時間
と仮定すると、残り4時間程度が自由に使える可処分時間となります。
可処分時間で行っている活動を書き出す
次に、残った可処分時間の中で自分はどのような活動をしているのかを書き出して可視化します。
おそらくほとんどの人が、
- SNS
- YouTube
- ゲーム
- テレビ
- 晩酌
など、無意識で行なっている活動に多くの可処分時間を費やしていることに気づくのではないでしょうか。
なぜオレはあんな無駄な時間を・・・
とスラムダンクの三井のように打ちひしがれるかもしれません。
しかし、落ち込む必要は全くありません。
何かを変えようと思い立ち、実際にここまで辿り着けるのはほんの一部の人たちです。
むしろ、この気づきは今後の人生を大きく変える一歩だと言えます。
こっからが勝負ブヒよ!
優先度の低い活動から削っていく
一日の時間の使い方を大体把握したら、今度は一日あたりの英語学習に充てる時間を設定します。
この記事をここまで読んでくれているということは、英語学習をする時間が作れないと悩んでいる人だと推測できるので、この時点で可処分時間に余裕がない人がほとんどかと思います。
先ほど書き出した可処分時間での活動リストを優先度の高い順に並べます。
そして、必要な時間分だけ下から削っていきます。
言葉で表すと単純ですが、いざ今までやっていた習慣をやめるとなると、ある程度の覚悟と苦痛を伴います。
まだ英語学習が習慣化されていないという人は、いきなり3時間などと設定せず、最初は30分からでもいいので、スモールステップを積み重ねていきましょう。
削ってはいけない時間
一方で、いくら時間が足りないとしても、削るべきではない時間というのもあります。
それは、
- 生命維持に欠かせないもの
- パフォーマンスを向上させるもの
- QOL(クオリティオブライフ)を上げるもの
という条件に当てはまるものです。
もちろん、人によって価値観や状況は様々なので一概には優劣をつけることは難しいのですが、ここではどの人にも共通して言えるものをいくつか紹介します。
睡眠時間
睡眠を制するものは全てを制すると言っても過言ではありません。
10代や20代の頃は多少の無理が効きますが、30代に入ってくると睡眠の良し悪しがパフォーマンスにダイレクトに影響してきます。
実際に、6時間以下の睡眠を1週間以上続けると酩酊状態に陥るそうです。
このような状態でいくら英語を勉強しても頭に入ってきません。
睡眠時間はほかのどの活動よりも優先させましょう。
食事
パフォーマンス維持のために睡眠の次に大事なのは食事です。
いくら学習時間を確保したいからと言って食事を蔑ろにすると、徐々にパフォーマンスに影響が出てきます。
時短のためにと毎回コンビニ弁当やカップ麺で済ましたりしていると、十分な栄養とエネルギーを吸収することができなくなってきます。
そのうちメンタルや体調に不調が生じてきて、英語学習自体をやりたくないという状態に陥りかねません。
やはり一番のおすすめは自炊です。
旬の野菜や果物、新鮮な魚や肉をシンプルな味付けで食べるだけで、体に元気がみなぎってくるのを感じます。
食にあまりこだわりがない人にとっては、もったいない時間の使い方と感じるかもしれません。
しかし、食事を丁寧にいただくということは、自分を丁寧に扱うということです。
そうすると全てのことに対してクオリティが上がってくるので、英語学習にも良い影響が出てきます。
家族や友人との有意義な時間
英語学習に熱を入れるようになってくると、その他の余暇の時間が全て無駄ではないかと思えてきて、「英語以外のことはできる限り排除しなければ」という恐怖観念に囚われる時期がきます。
そうすると、家族や友人との団欒の時間さえも煩わしく感じてしまい、気づかないうちに人間関係が悪化している可能性があります。
もちろん、「この人たちとこれ以上絡んでても無駄だな」と心底思っているなら話は別ですが、自分にとって大切だと思っている人との時間は何よりもかけがえのない時間なので、そのような機会があるときは、そのことに感謝して心から楽しみましょう。
熱心に努力することは素晴らしいですが、人生は英語学習だけではありません。
何事もバランスです。
情熱を持った趣味や自己研鑽の時間
他の人からは無駄な時間と思えるようなことでも、本人が情熱を感じているのであれば、それはやめる必要はありません。
例えば、映画鑑賞は多くの人にとって暇つぶしに近い趣味ですが、ある人にとっては映画を観るということがその人のアイデンティティの一部になっていることもあります。
アイデンティティの一部になってるってどうゆうことブヒか?
そのことを行わないというのは自分ではなくなってしまうというような感覚かな。この場合だと映画を観ない自分は自分じゃないっていう感覚だね
そのような趣味に出会えたということは非常に貴重な体験です。
私の場合、たまたまそれが英語学習だっただけなので、必ずしも英語学習を常に最優先にする必要はありません。
また、自身のクオリティを向上させる自己研鑽の時間も大切にしましょう。
例えば、
- 筋トレ
- ジョギング・ウォーキング
- 瞑想
- 美術鑑賞
- 日本語での読書
のような習慣は英語学習にも良い影響を与えるので、現在行なっているという人はそのまま続けていきましょう。
15分単位で学習プランを組み立てる
いよいよ学習計画の作成です。
先ほど設定した英語学習の時間を予定に組み込んでいくのですが、このとき15分単位で予定を組み立てると管理がしやすくなります。
これは必ず15分ごとに一度休憩を挟んで区切るということではなく、30分・45分・60分というように15分ごとのブロックで予定を組み込むという意味です。
また、15分以下で行う学習については、隙間時間の学習ととらえて、その日のタスクにはカウントしないようにします。
そのような細切れの時間をすべて予定に組み込むと計算が大変になりますし、やった・やらなかったのカウントが煩雑になり、それだけでうんざりしてしまいます。
私個人の感覚として、15分あれば質の高い学習ができると感じているので、15分以上確保できることが保障されている時のみ予定に組み込むようにしています。
15分×4セット行えば1日1時間をクリアできるよ
そう考えるとできそうな気がしてきたブヒ!
また、スプレッドシートでタイムテーブルを作成した時に管理しやすいというのも一つの理由です。
学習時間に限らず、すべての予定を15分ごとのブロックで管理すると大体うまくハマります。
もちろん多少の誤差は生じますが、前後の流れの中で大体ちょうどよく収束します。
一度、一週間の全ての行動を15分単位で整理してみましょう。
必ず何か見えてくるものがあると思います。
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英語学習は何より継続が大事
英語学習はすぐには効果が出ないため、どうしても優先度が低くなりがちです。
しかし、地道にコツコツと続けることによって着実に英語力は上がっていき、ふとした瞬間に、
おっ、今の会話結構わかったかもしれない
と、今までだったら雑音レベルのネイティブの会話がスッと入ってくるのを実感する時が訪れます。
逆に一度サボり出すと、英語が全然理解できなくなったり、うまく口から出てこなかったりします。
なので、どんなにやる気が落ちている時でも、最低15分の学習は続けていれば最低限の英語力は維持できます。
そして、またやる気がみなぎってきたら、本格的に学習を再開すればいいのです。
大事なのはゼロにしないことです。
英語は生涯をかけて上達させるくらいの気持ちで気長に、気軽に取り組みましょう。
最後にモチベーションが下がった時におすすめの一冊を紹介して終わりにしたいと思います。興味があれば一読してみてください。