このブログを読んでくれているあなたはきっと、
- 英語を使ってネイティブの人たちと熱いディスカッションをしたい
- なんとしてでも映画や海外ドラマを字幕なしで楽しみたい
- 将来海外に移住して不自由なく暮らしたい
というようなハードモードで英語に挑戦しようとしている人だと想像できます。
しかし、なかなか中級者の壁を越えられないという人も多いのではないでしょうか。
では、英語中級者の人が上級者への仲間入りをするのに避けて通れないものは何か?
それはずばり、大量のインプットです。
地頭の良さや元々持っている言語センスはあまり関係ありません。
ある程度器用な人であれば、少し練習するだけで、流暢な発音と堂々とした態度さえ意識すれば、その他大多数の英語初心者の人から羨望の眼差しを浴びることは可能でしょう。
しかし、メッキなしの本気の英語を使えるようになるには、なんといっても量がものを言います。
そして、量を稼ぐのに最も効率的で効果の高い学習法が洋書多読。
いくら学校の授業で英語が一番得意だった人でも、我々非ネイティブが多読なしで使える英語を身につけて更なる高みを目指すのは不可能だと思います。
この記事では、私の実体験を交えて、まず洋書多読とはどんなものかを説明していきます。
- 中級者の壁を超えてブレークスルーを経験したい英語学習者
- 楽しみながら英語力を維持をしていきたい上級者
- 使える英語を本気で会得したいと思っている人
- 英語を生涯学習として継続して行うと心に誓った人
- 趣味で英語学習を続けている人
- 1日の学習時間が限られている社会人
洋書多読の基本的なルールと始め方・精読との違い
多読とは?
多読とは読んで字の如く、量を重視したリーディングです。
主な特徴・マインドセットとして下記のようなことが挙げられます。
- わからない単語や表現はその都度調べない
- ある程度想像しながらどんどん読み進めていく
- 章や段落単位で全体的な話の流れを理解する
- 日本語を介さず英語を英語のまま理解する
- 完璧な理解は求めない
学校の授業や受験勉強などを通して、単語をひたすら覚え、文章を最小単位まで分解して理解を進めていく、いわゆる精読に慣れている我々一般的な日本人からするとあまり馴染みがないかと思います。
もちろん精読も重要な学習方法ですし、多読では得られない効果やメリットがあります。
しかしながら、精読だけ行なっていても、すぐに成長が頭打ちとなる時が訪れます。
中級者の壁を突破したいと思った時、必ずどこかのタイミングで多読中心の学習に移行する必要性が出てきます。
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多読との出会い
私も20代の頃までは、世の中で言われているセオリー通りに下記のような単語帳や参考書で学習を続けていました。
地道に学習を続けていく中で、確かに一定の効果は感じていたのですが、ある時ふと、
![](https://gen-log.com/wp-content/uploads/2023/07/Me_05_confused.png)
そもそもなぜ英語を勉強してるんだっけ?
と思うようになり、
![](https://gen-log.com/wp-content/uploads/2023/07/Me_02_smiling.png)
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そうだ、英語を英語のまま読書や映画を楽しみたいと思ったからだ!
ということを思い出しました。
それにはまず基礎が必要だと思い、とりあえず日本語の解説付きの単語帳や参考書ばかりやっていて、洋書には手をつけられずにいたのですが、いつしか最初の目標を忘れ、手段が目的になってしまっていました。
これではいつまで経っても本格的な英語のインプットができないと思い、どれくらいのレベルであればペーパーバックを読めるようになるのか調べているうちに、多読という学習方法があるということを知りました。
そこには次のような事が書かれていました。
外国語を身につけたいという人はたくさんいると思います。 いろいろな学習法に挑戦したけれどもどれもうまくいかなかったという人も同じくらいたくさんいると思います。
- 多読はいままでの語学学習の常識をすっかりひっくり返します。
- 単語や文法を暗記したり、問題を解いたりしません。
- 楽しくたくさんインプットするだけです。
- 楽しいから続く、続くから身につきます。
その最初は字のない絵本です。そこからほんの少しずつレベルを上げていきます。すると、母語に訳さず、身につけたい外国語をその外国語のまま理解できるようになっていきます。あまりにゆるやかな坂道をゆったりと歩いていくので、苦労や努力をしたとは感じられないことでしょう。時間がかかりすぎると思われますか? 実は、単語を暗記したり、難しい問題集と格闘するよりも、はるかに早く言葉が身につきます。これが多読です。
https://tadoku.org/l-about
これを知った時、私の背中に電撃が走ったのを今でも覚えています。
私は当時、ペーパーバックを読むにはその内容を完璧に理解する必要があると思っており、単語帳をやりながら、
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こんなにも知らない単語があるうちはまだまだ先の話だな…
と勝手にハードルを上げていました。
しかし、そこに書かれていたことは当時の私の常識を覆し、
「ペーパーバックはいつから始めても良い。むしろ今すぐ始めるべき」
という全く新しい価値観を与えてくれ、「これだ!」と確信に近いものを感じました。
何事もやりたいと思った時がベストタイミング。心のサインを見逃さず素直に従うべし。
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多読初期に読んだ本
多読初心者には絵本をおすすめしている人が多かったのですが、私はどうしても絵本は読む気になりませんでした。
なので、いきなり児童向けの小説から始めてみようと思い、Amazonで評価の高かったHolesという小説から読み始めました。
本当に楽しめるかどうか最初は不安でしたが、これが大当たりでした。
一度読み始めたら、あまりの面白さに一気に没頭し、ページをめくる手が止まりませんでした。
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へー、多読初心者でも意外と読めるブヒな
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うん、これまで味わったことのない没入感とワクワク感だったよ!
もちろん、全てを理解できたわけではありません。
しかし、ストーリーを追うのには不自由しないレベルでした。
ちゃんと笑えるし、ちゃんと感動できます。
ただ、児童書と言えど、見慣れない単語が容赦無く出てきます。
過去完了や現在完了進行形、さらには仮定法など、日本では高度と思われている文法も、呼吸をするかのように当たり前に使用されています。
最初は戸惑いましたが、読み進めていくうちに、自然とその状況を把握する事ができるようになりました。
時間は掛かりましたが、やがて完読することができ、これまでにない達成感と共に、英語を体に染み込ませるという感覚を得ました。
機械的で無味乾燥な暗記では決して得られない心地良さがありました。
見事に洋書多読にハマった私は、しばらく児童向けのペーパーバックを読み漁りました。
- There’s a Boy in the Girls’ Bathroom
Louis Sachar (著) - Charlotte’s Web
E. B. White (著) - The One and Only Ivan
Katherine Applegate (著) - Charlie and the Chocolate Factory
Roald Dahl (著) - When You Reach Me
Rebecca Stead (著)
これらのような本を10冊ほど読んだのち、今度は児童書の制限は設けずに、難易度は度外視して、純粋に興味のある本を選ぶことにしました。
さすがに大人向けの小説は難易度が高かったですが、なんとかストーリーについていけました。
ビジネス書や自己啓発本も読みましたが、意外にも児童向け小説より読みやすい場合が多かったです。
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ビジネス書の方が大人向けなのになんで分かりやすかったんブヒ?
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表現がストレートだし、体系的に文章が構成されているからね
今度は100%自分の興味のある本を選んでいったので、面白さは倍増し、加速度的に読むスピードやボリュームが増えていきました。
ある程度多読に慣れたら、難易度よりも興味を優先して題材を選ぶのが吉。
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精読との違い
わからない箇所は都度調べず、全体的な内容の把握を優先し、流れを止めない事を重視する多読。
対する精読では未知語は徹底的に調べ、文章は最小単位まで分解し、どこからどこまでが一つの塊か、この単語の品詞は何かなど、文法的な作法をひとつずつ確認しながら進めていきます。
なので、小説やビジネス書などページ数が多いものにはあまり向いていません。
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小説やビジネス書でもできないことはないけど、相当時間と労力が掛かるので、あまり効率的ではないかな
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まとまった時間ができたら一度は挑戦したみたいブヒ!
学校での英語の授業はほぼ100%精読的なアプローチなので、多読を始めた頃は知らない単語をそのままにすることや、返り読みをしないという事が気持ち悪く感じ、消化不良を起こしている感覚になるかもしれません。
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ん〜〜、、、調べたくてムズムズするブヒ!
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はは、最初のうちは調べてもいいよ。でもそのうちそれより早く先が知りたい!と思って、自然と飛ばして読むようになるよ
もちろん精読には精読の良さがあるので、余裕があれば多読と並行して行う事をおすすめします。
![](https://gen-log.com/wp-content/uploads/2023/12/Intensive-Reading-for-Extensive-Reading.png)
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多読を楽しむには、適度なスルースキルを身に付けるべし。
あまり深く考えず、まずは多読を楽しもう
![](https://gen-log.com/wp-content/uploads/2024/06/Conclusion-7.png)
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繰り返しになりますが、大前提として、英語学習において避けて通れないのが、大量のインプットです。
私の世代ですと、中学1年から高校卒業までの6年間、学校の授業で英語を学ぶのが一般的でした。
大学へ進学した人はさらに4年間勉強することになります。
こんなに長い期間勉強をしているにも関わらず、ほとんどの人が英語に苦手意識を持っている理由はただ一つ。
インプットの総量が圧倒的に足りていないからです。
単語帳や参考書を何周もして必死に暗記している方も多いかと思います。
しかし残念ながら、いくら単語を日本語の対訳で覚えたり、申し訳程度に付いている例文で覚えても、
- それを使用できるレベルにまで落とし込む
- 英文を読んだ瞬間、その情景を臨場感を持ってイメージできる
ということは難しいです。
このような学習をされている方は、洋書のペーパーバックに憧れはあるものの「英語の本をすらすら読んだり聴いたりするのはまだ早いのではないか」と地道に単語帳や参考書などで日々精進されているかと思います。
最初からすらすら読めなくてもいいんです。
まずは一冊のペーパーバックを手に取って、先入観なしに読んでみてください。
きっと世界がひらけます。
単語帳や参考書はそこそこに、勇気を持って英語多読という大海原に航海に出よう。
- 知らない単語や表現は飛ばして、前後の文脈から想像してテンポよく読み進める
- 全体的なストーリーの流れを把握できれば良い
- 英語を英語のまま理解する(日本語を介在させない)
- 100%の理解は求めない
- 精読とは性質が異なるため、切り離して考える
- 英語学習において大量のインプットは不可欠
- とりあえず最初の1冊を手に取ってみよう
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