英語の聞き流しは効果がないと言われるが、やっても無駄なのだろうか?
英語音声を聞き流すだけで英語がわかるようになる
という教材が一時期流行りましたが、実際の効果についてはいまだに議論が続いており、半信半疑で聞き流しを行っているという人もいるかと思います。
最初に残念なお知らせで申し訳ないのですが、
聞き流しにはほとんど効果がない
というのが、現在のトレンドです。
しかし、私個人の意見としては、
ある条件下で聞き流しを行えば、多少効果が期待できる
と考えています。
そこで、今回お話しするテーマがこちら、
- リスニングに必要な2つの能力
- 聞き流しには効果がないと言われる理由
- 聞き流しを行うことによるデメリット
- 効果が期待できる聞き流しの条件
それでは、始めていきましょう。
リスニングに必要な2つの能力
まず、聞き流しの説明をする前の予備知識として、リスニングに必要な能力について説明します。
ポイントは2つ
- 英語の音の違いを聞き分ける能力
- 聞き取った情報から瞬時に内容を把握する能力
それぞれ解説していきます。
英語の音の違いを聞き分ける能力
❶の能力に関しては、リスニング学習全般に言えることですが、まず英語のすべての音の種類を覚える必要があります。
発音を覚えるには、素直に専門的な解説書を読むのが手っ取り早いです。
英文を読むのが目的ではないので、無理に英語の本を読む必要はありません。
私はまず、
という本で発音の基本をおさらいしてから、リスニング学習に取り組みました。
リスニングの大前提として、
自分が発音できない音は聞き取りにくい
ということがあるので、発音の基礎は軽視せず、しっかりやる必要があります。

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聞き取った情報から瞬時に内容を把握する能力
今まで雑音のように一本の線で聞こえていた英語の音声ですが、❶の能力が上がると、徐々に単語が粒立って聞こえてくるようになります。
しかし、いくら英語の音自体が明瞭に聞こえるようになっても、聞き取った情報から瞬時に内容を把握する能力が伴っていないと、せっかく受け取った情報をうまく処理できません。
リスニングの内容を瞬時に理解するには、
- 語彙力(ボキャブラリー)
- 文法の知識
- 読解力(前後の文脈から正しい意味を読み取る能力)
- リテラシー(教養・インテリジェンス)
が必要になります。

どうすればこの能力を伸ばせるブヒか?

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聞き流しで効果が出ない理由
では、なぜ聞き流しは効果がないと言われるのでしょうか?
ポイントは3つ
- リスニングは内容に意識を向けることで初めて効果がある
- 英語の音に「慣れる」という効果の矛盾
- 英語のシャワーの間違った認識
聞き流しには効果がないと言われるのは、リスニングに対しての誤った認識が原因です。
詳しく解説していきます。
リスニングは内容に意識を向けることで初めて効果がある
リスニング学習では、内容を完全に理解できるかどうかではなく、
内容を理解しようと音声に意識を向けているかどうか
が重要です。
そのため、ただBGM的にラジオの英語放送を1日中流しても、ほとんど効果はないでしょう。
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英語の音に「慣れる」という効果の矛盾
聞き流しの効果でよく言われるのは、
リスニング力アップの効果はあまりないが、英語の音に慣れる効果はある
というものです。
しかし、私はこの効果には懐疑的です。
まず、英語の音に慣れるということの定義が曖昧です。
基本的にリスニングは、
- 音を認識できるか
- 音を認識できないか
のどちらかしかないと思っています。
したがって、
- 英語が聞き取れる状態
- 英語の音に慣れている状態
の二つを切り離して考えることに矛盾を感じます。
おそらく、英語の音に慣れるというのは、
意味のわからない言語を長時間聴いても、心理的なストレスを感じにくくなる
という、メンタルの状態ではないでしょうか。
つまり、
いくら英語の音に慣れても、リスニング力は上がらない
ということになります。
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英語のシャワーの間違った認識
英語が喋れるようになった人の体験談としてよく聞くのが、
留学して毎日英語のシャワーを浴びていたら、突然英語が聞き取れるようになった
という話です。
確かに海外で英語環境に身を置けば、英語力が格段にアップする可能性があります。
しかしそれは、環境音のような英語を無意識的に聞いているからではありません。
その理屈ですと、日本でも英語のテレビやラジオの放送を1日中流し続けていれば、いつしか英語がわかるようになるということになってしまいます。
では、なぜ海外に住むと英語力が飛躍的に向上する人がいるのでしょうか?
それは、自分にとって意味のある英語を聞きまくっているからです。
特に単身で海外に移住した場合は、基本的に自分のことはすべて自分で行う必要があります。
- 日々の買い物
- 銀行口座の開設
- 携帯電話の契約
- 運転免許試験
- 病院
- ヘアサロン
- 学校入学の手続き
- 学校の授業・宿題・テスト
- プレゼンテーション
このように、日本にいるときとは比べ物にならないほど、自らの英語力を試される本番のシーンが何度も訪れます。
いわば自身の命が懸かっている状態で、

一語一句聞き逃すまい!
という、凄まじい覇気と執念で毎日英語を聞いていれば、それは上達せざるを得ません。
したがって、英語圏の国に何年住んでいようと、
意識的に英語に関わろうとしなければ、いつまで経っても英語は上達しない
ということが言えます。
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聞き流しを行うことによるデメリット
聞き流しを行うことで何かデメリットはあるのでしょうか?
ポイントは3つ
- やった気になる
- ワーキングメモリを無駄に消耗する
- 集中しないで聴く癖がつく
元々何か作業をしている時間に、ついでに英語音声を流しているだけなので、やる分には特にデメリットはないと思うかもしれませんが、実は聞き流しを行うことによる弊害もあります。
詳しく解説していきます。
やった気になる
仕事中に英語放送のラジオを流しっぱなしにしている…
というように、聞き流しは基本的に長時間英語の音声を聴き続けることが多いですが、このような聞き流しはいくらやっても、ほとんど効果がありません。
しかし、英語を一日中聴いていたという事実だけが、自分の中で都合よく強調され、ものすごく英語をやったという錯覚に陥ってしまいます。

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ワーキングメモリを無駄に消耗する
ワーキングメモリとは、会話・読み書き・計算などの行動を行う際に、必要な情報を短期的な記憶として脳に保存し、同時並行的に処理・実行する能力・キャパシティのことです。
キャパシティの大きさには個人差がありますが、同時に行うアクションの数や負荷が増えると、必要な消費容量も増えます。
脳を酷使することよって、ワーキングメモリの残量は徐々に下がっていきます。
BGM的に英語音声を聴いている聞き流しであっても、常に一定の負荷が脳に掛かっている状態になります。
そのため、朝からずっと聞き流しをしていると、いざメインの学習をしようとした時に、すでに脳が疲弊してしまっているので、学習効率が著しく下がってしまいます。
これでは本末転倒になってしまいますので、
ワーキングメモリには限りがある
ということを認識し、その貴重なリソースを有効に分配するように心掛けることが大事です。
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集中しないで聴く癖がつく
聞き流しを日常的にしていると、高い集中を要する多聴や精聴をする際も、聞き流しをしている時のなんとなく聴く癖が出てしまい、うまく集中できなくなることがあります。
英語音声 = BGM
と、脳が認識してしまって、英語が雑音のように聞こえてしまいます。
ですので、英語のリスニングをするときは、毎回ある程度集中できる環境で、
意味を理解しようとして聴く
ということを習慣付けると、いつでも集中して英語を聞けるようになります。
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効果が期待できる聞き流しの条件
英語音声をBGMのようにただランダムに流すだけでは、リスニングへの効果はほとんど期待できません。
しかし、ある条件で聞き流しを行えば、多少効果が期待できるのではないかと考えています。
その条件とは、
内容を把握している音声素材を繰り返し聴くこと
音声素材であれば何を選んでも構いませんが、特におすすめなのは、一度読んだ洋書のオーディオブックです。
過去に読んだ作品であれば、すでに内容は知っているので、聞き流しで聴いていても意外と頭に入ってきますし、ストーリーを真剣に追う必要がないのでストレスにもなりません。

本で読んだ作品をオーディオブックで聴くのもいいし、オーディオブックで聞いた作品を再利用してもOKだよ
なぜオーディオブックは聞き流しにおすすめなのでしょうか?
ポイントは3つ
- 長時間の聞き流しにも耐えうるボリューム
- 長時間聴いていていも疲れにくい
- 何度聴いても楽しめる
詳しく解説していきます。
長時間の聞き流しにも耐えうるボリューム
リスニング力向上には反復練習が有効なので、聞き流しでは、すでに内容を理解している素材を繰り返し聴くことが重要です。
しかし、いくらお気に入りの作品といえど、あまり再生時間の短い音源を繰り返し聴き続けるのは苦痛になってしまいます。
その点、小説のオーディオブックであれば、平均して10時間前後はあるので、一日中聞き流していても、その日はリピート再生することがないので、飽きずに同じ作品を聴き続けることができます。
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長時間聴いていていも疲れにくい
オーディオブックの音声は、プロのナレーターによる朗読なので耳障りがよく、
長時間聴いていても疲れにくい
というメリットがあります。
映画やドラマといった映像作品だと、効果音や音楽など、セリフ以外の音が流れるので、長時間聴いているとどうしても疲れやすくなってしまいます。
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何度聴いても楽しめる
好きな小説であれば、繰り返し聴いても飽きないですし、聴くたびに新たな発見があり、何度聴いても楽しめます。
ためになった自己啓発本であれば、聴くたびに新たな気づきがあったり、サブリミナル効果で潜在意識に新たなセルフイメージを刷り込むといった効果も期待できるので、繰り返し聴くことにも意義があります。
そのため、聞き流しに選ぶ音源は、
何度でも聴きたいと思うようなお気に入りの作品
である必要があります。
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おわりに

私個人としては、聞き流しはメリットよりもデメリットが大きいと感じるので、BGMのように長時間英語を流しっぱなしにするような聞き流しは、現在行っていません。
しかし、30分〜1時間程度の英語音声を、ある程度集中して聴きながら軽作業を行う「ながら聞き」は日常的に行っています。
「聞き流し」と「ながら聞き」の違いについては、
の記事で詳しく解説しているので、興味があれば読んでみてください。
今回紹介したオーディオブックでの聞き流しですが、
今まで洋書を一度も読んだことがない
という人にとっては、まずは洋書を完読する必要があるのでハードルが高いと思いますが、ぜひこの機会に多読に挑戦してもらえれば嬉しいです。
それでは、次の記事でお会いしましょう。

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会員登録すると、月額料金(1,500円)のみで対象の作品が何冊でも読み放題です。
Audibleの洋書作品は、通常価格だとだいたい数千円するので、たとえ月に1冊しか読まなくても元が取れます。
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