一人暮らしでも犬は飼えるのか?
犬を飼いたいけど、一人暮らしだからという理由で諦めているという人は多いかと思います。実際に私も会社勤めの一人暮らしなので、そう思って諦めていましたが、
やっぱり犬と一緒に暮らしたい!
という思いが抑えきれず、難しい状況になることは覚悟の上で犬を迎え入れることを決意しました。
もちろん、最初の頃は全てが新しい経験で、失敗と勉強の毎日でしたが、それでもなんとかなるということがわかりました。今では犬のいない生活は考えられないというほど、愛犬との生活が日常になっています。
なので、結論としては一人暮らしでも犬を飼うことは可能です。
しかし、それにはこれから解説する7つの条件を全てクリアできる場合に限ります。
それでは解説していきます。
一人暮らしで犬を飼うための必須条件
私がこれまでの4年間の愛犬との生活で得た経験から、これだけは最低限クリアしないと犬を飼うのは難しいという条件が7つあります。
- 安定した収入
- 出張や転勤がない
- 健康な身体・規則正しい生活
- いざという時に助けてくれる家族・友人がいる
- その他の楽しみを諦める覚悟
- 介護が必要になった時の対策
詳しく解説していきます。
安定した収入
犬を飼うのは想定以上にお金が掛かかるので、安定した収入があるというの一番の条件です。
月々にかかる固定費としては、食費が一番大きいです。ただ、食費は毎月の支出額がだいたい決まっていますし、犬の大きさにもよりますが、せいぜい1〜3万円くらいなので、そこまで負担にはなりません。
問題は、急な病気や怪我による医療費です。
動物病院は保険が効かないので全額負担です。医療費の一部を負担してくれるペット保険というサービスもありますが、結局毎月数千円という費用が発生するので、長いスパンで見ると掛かる費用に大差はありません。
動物病院によって料金の差が大きいですが、軽微な病気や怪我でも、レントゲンや血液検査をすると、1〜2万円は平気で掛かります。
なので、フレンチブルドッグのような元々胃腸や皮膚が弱い犬種の場合はさらに注意が必要です。
数万円で済めばまだ良いですが、入院を必要とする大きな怪我や病気をすると数十万、場合によっては100万円を超えることもあります。年齢が若い頃はそのような可能性は低いですが、シニアになってくるとリスクが年々上がっていき、最後は必ずと言って良いほど介護が必要になるので、その時のために備えておく必要もあります。
出張や転勤がない
犬は環境変化に非常に敏感な生き物です。なので、勤めている会社で将来出張や転勤の可能性がないということが確かでないと犬を飼うのはリスクが高いでしょう。
数日程度の出張であれば、ペットホテルやペットシッター、または家族や信頼できる友人に子守りを頼むこともできるでしょう。しかし、それ以上の長さの出張が頻繁にある場合は、犬のストレスを考えると、犬を飼うのは現実的ではありません。
転勤の場合は、かなり綿密に計画して環境を整えれば実現可能かとは思いますが、難易度は飛躍的に上がるので、慎重になる必要があります。特に海外に転勤する可能性がある場合は、ほぼ実現不可能と考えた方が良さそうです。
なので、本当に犬を飼いたいなら、転勤を命じられたら断る、それが難しい場合は最終手段として、会社を辞めるという覚悟が必要になってきます。
また、子犬から迎える場合は、常に目を離せない状態なので、正直なところ、在宅勤務でないとかなり厳しいです。在宅が難しい場合は、最低でも最初の1ヶ月は丸々有給を使うくらいでないと生活が成り立たないと思います。
それが難しい場合は、トレーニング済みの成犬を迎えることも検討しよう
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十分なスペース
犬と一緒に暮らすには、犬が快適に過ごせるための十分なスペースが必要です。
実際に犬を飼ってみるとわかりますが、思った以上にオープンスペースが必要だということです。
犬を飼うと次のものを置くスペースが必要になります。
- サークルまたはケージ
- クレート
- キャリーバッグ
- トイレ
- ボウル(飲料水・フード)
- ドッグベッドまたはクッション
- 備品収納(フード・トイレシート・おもちゃ・ウェアなど)
犬は周りを囲われた自分専用の居住スペースがないと落ち着きません。なので、普段は人間のベッドの上やソファの上で過ごしていたとしても、別途サークルやクレートでその子専用の敷地を確保する必要があります。
そのほかに、犬が寝転がったり、動き回ったりするスペースがある程度ないと、犬がストレスを感じてしまいます。
感覚としては、自分一人で十分と感じるスペースの1.5倍は確保したいところです。
日向ぼっこができる窓際のスペースがあるとなお良しブヒな…zzz
こちらの写真は実際のげん丸くんの寝所です。クレートとサークルを変則的にジョイントさせた形で、全体の広さは約1畳半あります。
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健康な身体・規則正しい生活
犬の世話を毎日するというのは、結構な体力と気力を消費するので、まず自分自身が心身ともに健康である必要があります。
犬にとって散歩は食事の次に大事なイベントです。基本的には毎日朝と夕方に2回行く必要があります。犬種にもよりますが、一般的な小型犬や中型犬であれば、一回につき20〜30分かけて散歩をします。
なので、必然的にいつもより30分早く起きる必要があり、30分早く寝る必要があります。
犬が病気や怪我をした場合は、犬を抱っこしたり、クレートやキャリーバッグに入れて病院に連れて行く必要があります。チワワやトイプードルの超小型犬であればそこまで苦になりませんが、フレブルや柴犬のような中型犬に近い犬種だと体重が10kg近くなるので、持ち運ぶのも結構大変になります。
この子を守ってあげられるのはこの世界にあなたしかいないということを自覚しよう!
また、自身の健康維持に努めるとともに、規則正しい生活を保つというのも重要です。
犬にも人間と同じように生活リズムがあるので、なるべく毎日同じ時間に散歩に行って、同じ時間に食事をした方が、犬にストレスを与えません。
あとは、普段より部屋が汚れるので、まめに部屋を掃除をしたり、定期的にシャンプーをする必要があります。特に子犬の頃は、トイレを覚えておらず排泄の頻度も高いので、昼夜を問わずうんちとおしっこの掃除に追われます。
また、基本的な躾を覚えさせたり、歯磨きをしたり、ブラッシングをしたりと細かい作業を毎日根気強くやり続ける必要があります。
もちろん、愛犬と戯れあったりプロレスをしたりして遊ぶ時間も必要です。
このように、犬を飼うということは、可愛いだけでは済まされず、常に「面倒臭い」「大変」という感情との戦いでもあります。
しかし、いざ犬を飼い始めると、特に意識しなくても、愛情を持って真摯に愛犬と接していれば、自然と健康になっていき、自然と生活が整っていきます。
いざという時に助けてくれる家族・友人
一人暮らしで犬が飼える条件が整っていたとしても、人生の中でのハプニングというのは避けられません。
例えば、
- 急な病気や怪我で入院することになった
- 急に海外に行かなければならない用事ができた
- 出先で災害に遭い、身動きが取れなくなった
など、十数年も愛犬と一緒に暮らしていれば、自分以外の誰かに愛犬の世話を頼まざるを得ないという状況がいつか訪れます。
もちろん、ペットホテルやペットシッターに頼ることもできますが、その日にちょうど空きがあるかというのはわかりませんし、そもそも本当に信用できるのかという問題もあります。
なので、いざという時に信頼のおける家族や友人のサポートがあるのとないのでは、日頃の不安感がまるで違います。
サポートの内容としては基本的に、あなたの自宅に泊まってもらい、食事と散歩をしてもらうという流れになります。
慣れているのであれば、その人の家に預けるのもOKですが、ただでさえ主人が不在で情緒不安定な状態なので、できれば普段と同じ環境で過ごさせる方が犬にとっては負担が軽いです。
その他の楽しみを諦める覚悟
犬を飼うということは、自身の生活の大部分を愛犬に奉仕することになるので、今まで通りの楽しみや娯楽はある程度諦める必要性が出てきます。
例えば、
- 旅行
- 友人と朝まで飲み明かす
- 恋人とお泊まりデート
などは、今までのようにカジュアルにできなくなります。
もちろん、年に1回や2回であれば、家族や友人のサポートを借りて、綿密に計画すれば実行可能ですが、「ふと思い立って」や「その場の流れで」ということはほぼできなくなると思っていた方がいいでしょう。
また、
- ゴルフ
- 釣り
- スキー・スノボ
- 登山
などの朝早くから夜まで家を空けるような趣味も気軽にできなくなります。
さらに、日常生活でも自分に使える時間が極端に減るので、
- ゲーム
- YouTube
- 映画・ドラマ鑑賞
- SNS
などの時間も大幅に削られます。これらのアクティビティの優先度が高い人はストレスを感じてしまうかもしれません。また、中毒性も高いので、自分を律する力がないとハマりすぎて犬の世話がおろそかになる危険性があります。
あるいは、
- 英語や資格取得のための勉強
- 筋トレ・ジョギング
- ヨガ・瞑想
などの自己研鑽のための時間もやりくりが難しくなってくるので、どこかで割り切りが必要になってきます。
介護が必要になった時の対策
仔犬を迎える時にはなかなか想像ができないと思いますが、目の前にいる元気いっぱいなその子もやがて年老いていき、最後の数週間、あるいは数ヶ月間は介護生活になるということを想像しなければなりません。
トイレが我慢できなくなったり、認知症になって常に徘徊していたり、癲癇(てんかん)を起こしてしまったりと、だんだんと日常生活がままならなくなります。
一度犬を飼い始めたら、最後まで看取るのが飼い主の責任です。
このような状況になった時に、会社を長期で休めるのか、または在宅勤務が可能なのか、いざとなったら仕事を辞める覚悟はあるのか、ということが問われます。
ただ、このような状態になるまでには10年以上時間があるので、その頃にはどのような状況になっているかは予測できないと思いますが、大事なのはその時期が来るまでに少しずつ準備を整えていくということです。
例えば、「10年以内には会社を辞めて独立(FIRE)する」というような目標を立てて、その方向に向かって行動を起こすといったことです。
正直、仕事第一でバリバリ働きたい、キャリアを形成していきたい、という人は犬を飼うことによって大きな後悔につながる可能性があり、犬にとってもあなた自身にとっても望ましくない未来になってしまいかねません。
そのような人は、自分にはそこまでの覚悟と犬を飼うことに対しての想いがあるのかということを、再度考え直してもいいかもしれません。
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私が犬を飼おうと思ったきっかけ
今まで一人暮らしという理由で犬を飼うのを諦めていた人は「一人暮らしでも犬が飼えるんだ!」とわかると、急にワクワクしてきたという人もいるのではないでしょうか?
実際、私もずっと犬と一緒に暮らしたいと思っていましたが、
会社勤めの一人暮らしだから到底難しいだろうな…
と決めつけていました。
しかし、2020年のパンデミックが起こり、明日がどうなるかもわからない状況で、やりたいことがあるなら我慢しないでやってみようという思いが大きくなっていきました。
そんなある日にふと、
そうだ、犬を飼おう
というインスピレーションが降りてきて、急にワクワクしたのを覚えています。
そうと決めてからは、今までにない推進力で物事が進み、トントン拍子でげん丸くんを迎えるまでに至りました。
もちろん、それからは試行錯誤の毎日でしたが、だんだんと生活が安定してきて、今では犬なしの生活はあり得ないという感覚になっています。
しかし、決して思いつきだけで犬を飼うことはしないでほしいです。
本当に自分は犬を飼いたいのか、他の多くのことを犠牲にする覚悟はあるのか、など自問自答を徹底的に行い、それでも犬が飼いたいと思った時には、素直にその気持ちに従いましょう。
そこまでの覚悟があれば、もう過剰に恐れる必要はありません。
矛盾しているようですが、一度ワンコを迎え入れれば、あとはやるべきことをやるしかなく、意外になんとかなります。
あとは一歩踏み出すだけです。すてきな共同生活が待っていますよ。