歩く瞑想?アクティブメディテーションのすすめ【マインドフルネス応用編】

マインドフルネス瞑想では、座って目を瞑り、呼吸に意識を集中させる方法がスタンダードです。

しかし、瞑想を習慣化したいと思っているが、ただじっと座っているのがどうしても苦手だという人もいるかと思います。

そんな人におすすめなのが、動きながら行う瞑想、アクティブメディテーションです。

今回紹介する方法は、坐禅を組んで行う瞑想のように形式ばって行う必要がないので、誰でも日常生活の中で気が向いた時に行うことができます。

ただし、マインドフルネスの基本的な概念は身につけておかないと、正しくできているかどうか判断がつかないと思うので、マインドフルネスのことを全く知らないという人は、マインドフルネス瞑想のやり方を徹底ガイド!【初心者入門編】から読んでもらえればと思います。

それでは解説していきます。

Contents

歩くマインドフルネス瞑想

ほとんどの人が必ず行なっている動作である歩行でもマインドフルネス瞑想を行うことができます。

歩ける場所であればどこでもでき、目を瞑る必要もありません。

STEP
姿勢を正す
  • 背筋を伸ばす(頭から棒が刺さっているイメージ、または糸で引っ張られているイメージ)
  • 腰を反らせない(腹筋に少し力を入れてお尻を前に引っ込ませるイメージ)
  • 胸を張る
  • 肩甲骨を寄せる
  • 肩を怒らせない(肩を少し落とすイメージ)
STEP
目線を前方やや下を見据えて堂々と歩く
  • 腕を大きく振る
  • 踵からつま先の順に接地する
  • 踵を上げて、つま先で地面を蹴り上げる
  • 歩幅はやや広くゆったりと歩く
STEP
足の裏に意識を集中させる
  • 現在起こっていることを感じ取りながら心の中で呟くまたは認識する
  1. 踵が接地した
  2. つま先が接地した
  3. 踵が上がった
  4. つま先が離れた

非常にシンプルな方法ですが、姿勢やフォームをしっかり意識する必要があり、それ自体がすでにマインドフルネスの状態とも言えます。

歩行を意識して行うと、物理的な自分の位置が少しずつ移動し、それにつれて景色が移ろうのを感じます。そうすると、やはりこの世界は一瞬一瞬の積み重ねで繋がっているのだなというのを再認識します。

つまりは、今ここにあるという意識状態に入りやすくなります。

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美術館でマインドフルネス瞑想

美術館もマインドフルネスとは相性のいいアクティビティの一つです。

美術館でマインドフルネス瞑想を行う場合は、できれば絵画展がおすすめです。

理由としては、

  • 複雑な色彩や構図
  • 文字情報がない

ということが挙げられます。

STEP
イントロダクションや解説文は読まずに進む

マインドフルネスを目的として美術鑑賞を行う場合は、文字情報は一切入れずに作品から感じる感覚のみに注視します。

どうしても気になる場合は、1周目はキャプションなしで鑑賞し、2周目でじっくり背景知識を入れながら見ていくという方法でもOKです。

STEP
作品をただぼーっと眺める

最初はやや遠目から作品全体をスキャンするイメージで見ます。

そして、全体的な印象や理屈なしの好き嫌いを感じます。

ジャッジメントはせずに、感じたことを素直に受け止めます。

STEP
色使いや全体的なトーンに着目する

今度は、少し作品の近くにより、色彩にテーマを絞って観察していきます。

単色としての存在感、色の組み合わせによる存在感、トーンの協調性や違和感など、ありのままを感じていきます。

STEP
構図に着目する

再度視点を遠めに戻し、今度は構図に着目します。

それぞれのオブジェクトや要素のサイズ、バランス、重さ、遠近感など、臨場感を持って観察していきます。

美術鑑賞をすると、なぜそうなるのか、作者はどのような意図でこのような作品にしたのだろうかなど、どうしても感じたことを言葉で説明しようとしてしまいますが、あくまでも受けた印象をそのまま感じるようにしましょう。

例えば、作品から感じた心地よさ、違和感、情緒的な感覚などを言語を超えた領域で感じるようにします。

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水族館でマインドフルネス瞑想

水族館もマインドフルネスにはおすすめです。

動物園も悪くはありませんが、マインドフルネスという観点においては水族館に軍配が上がります。

理由としては主に5つあります。

  • 魚の複雑でダイナミックな動き
  • 同じ画角の中に数種類の生き物が共存している多様性
  • 水の中にいるような感覚
  • 天候に左右されない
  • 移動距離が少ない

動物園の生き物は、結構休んでいることが多く動きがあまりありませんが、魚は常に泳ぎ回っていて、急旋回や急停止など動きの種類が複雑でダイナミックなので、右脳により良い刺激を与えることができます。

動物園はだいたい単一の生物を展示していることが多いですが、水族館は複数の生き物が一つの水槽の中に共存しており多様性に富んでいるのも右脳にとっては良い刺激となります。

水族館の中にいると水に囲まれているので、あたかも自分も水中にいるような感覚に陥り、浮遊感や無重力感を感じられるので雑念が消えやすく、高い癒し効果を発揮します。

水族館はだいたい室内なので、温度が一定に保たれており、快適に鑑賞できるので、暑い寒いといった余計な雑念が生まれません。

動物園に比べ水族館は全ての展示がコンパクトにまとまっていて移動距離が少なく済むため、疲労感を感じにくいので、鑑賞に専念できます。また、短時間で全ての展示を見て回ることができるので効率も良いです。

STEP
全体的な魚の動きをただぼーっと眺める

魚の名前や生息地は気にせずに、ただ目の前にいる生き物たちをぼーっと眺めます。

この時は個体に注目せずに、全体としての調和や受ける印象をありのままに感じます。

STEP
気になる個体を見つけて動きを追ってみる

今度は気になる個体を見つけて個別に動きを追ってみます。

体色、大きさ、形状、動きのパターンなどを細かく観察していきます。

さらに、全体の中での個としての役割やパワーバランスなども感じ取るようにします。

個人的におすすめの水族館はすみだ水族館です。かなりコンパクトな水族館ですが、熱帯魚の水槽のクオリティが全国随一で、かわいいペンギンたちにも癒されます。年間パスポートもあるので毎週通うということもできます。東京近郊の方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、個人の熱帯魚や金魚の水槽鑑賞も同様の効果があります。私は寝る前に15分ほどぼーっと魚たちを鑑賞していますが、座る瞑想と同等かそれ以上の効果を実感しています。世話は少々大変ですが、生き物の中では飼いやすい方なので、新たな趣味として挑戦してみるのも悪くありません。

ずっと見ていられる水草水槽

食べるマインドフルネス瞑想

実は普段行なっている食事という行動もマインドフルネスをするのに向いています。

普段食事をする時は、スマホやテレビを見ながらという人がほとんどかと思いますが、マインドフルネスな食事でながら食べをしなくなることによって様々な効果を得ることができます。

  • ダイエット効果
  • 味覚が研ぎ澄まされる
  • 食べ物に対する感謝の心が生まれる

マインドフルネスな食事では、脳のリソースを100%食事に注いで集中して味わうので、必然的によく噛むようになり、消化のエネルギー効率がよくなるので、消化吸収能力が上がます。さらに、食事に時間をかけることによって早食いを防ぐことができ、結果的にダイエットにつながります。

また、食べ物の味を構成している要素を細かく分解して知覚していくので、普段意識しないような風味や食感なども感じられるようになり、味覚が研ぎ澄まされます。

そうすることによって、さまざまな食材やそれを取り巻く環境に対して感謝の心が生まれ、より食べ物を美味しくいただくことができるようになります。食べ物をより美味しく食べると、身体が喜び、さらに消化吸収能力が上がり、どんどん健康になっていくという好循環が生まれます。

STEP
「いただきます」と唱えて、食べ物と食事ができることに感謝する

感謝の心というのは、瞑想に限らず全てのことにおいて基本となる心構えなので、食べ物をいただく前には必ず心をこめて「いただきます」と言います。口に出して言いづらい状況の場合は心の中で唱えます。また、これから食事をしますよというスイッチにもなるので、身体に食べ物を受け入れる準備をさせるという意味合いもあります。

STEP
食べる前に見た目や色など視覚的な感覚をじっくり味わう

食べ物が冷めない程度に、食べ物をじっくり観察し、まずは視覚的な美しさやほっとする感覚などを味わいます。

この時、スマホで写真を撮るのは我慢しましょう。

STEP
匂いをじっくり味わう

一口目を口に運ぶ前にまずは香りを堪能して、嗅覚を刺激します。

STEP
全体的な印象を感じる

最初の数口はまず、飛び込んできた全体的な印象(味・食感・温度など)を素直に感じとります。

咀嚼している時は目を閉じて神経を必要な感覚だけに集中させます。

STEP
それぞれの感覚を分解して感じとる

今度は一口ごとに毎回テーマを決めて、それぞれの感覚を細かく分解して感じとり、分析します。

  • 辛味・苦味・酸味・甘味・塩加減など
  • それぞれの食材の食感・役割など
STEP
喉を通る時の感覚や後味も味わい切る

最後に喉越しや後味にも注目してみます。

普段ほぼ無意識で行なっている食事をあえて意識的に行うと、全く味わったことのない感覚を感じることができます。

ただし、最初から最後までマインドフルネスで食事をすると結構時間が掛かってしまうので、集中力が続かなかったり、疲れてしまうという場合は、最初の数口だけ行なって、あとは普通に食事をするというのでもOKです。

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マインドフルネスを覚えると暇という概念がなくなる

スマホが普及した現代では、人々は常に何かしていないといけないという恐怖観念に囚われていて、暇恐怖症のような人がたくさんいるように感じます。

歩行中、電車の中、お風呂の中、あるいは友人やパートナーと一緒に過ごしているときでさえも、少しでも間延びした時間があると常に何かを欲してスマホに手が伸びるという人が増えてきているのではないでしょうか。

しかし、このような衝動に駆られていると感じた場合は、マインドフルネスを行う絶好のチャンスです。
スクリーンの世界に浸るのをグッと堪えて、今この瞬間の状況を全身で感じてみましょう。

今という一瞬一瞬がとめどなく流れて、今と思っていた瞬間はすでに過去であることに気が付きます。
全てが完璧で、この瞬間を生きられているということに感動します。

そうすると、時間は有限だということに気が付き、
「果たしてこの今何気なく惰性で行なっていることは理想の未来に向かっているのだろうか?」
と疑問を持つようになり、導かれるようにして自然と正しい選択をするように意識が変容していきます。

これこそがマインドフルネスの最大の効果ではないでしょうか。

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