忙しい社会人の英語学習への向き合い方【可処分時間と実行可能時間】

このブログを読んでくれている人は、社会人になってから英語を本格的に勉強し始めたという人も多いと思います。

しかし、やる気とは裏腹に英語学習に使える時間が限られていて、なかなか思うように学習が進まないというジレンマを感じている人もいるのではないでしょうか?

今回は、毎日忙しく過ごしている社会人が英語学習に取り組む際のヒントを紹介していきます。

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可処分時間と実行可能時間

可処分時間を算出する

まず大前提として、社会人は一日の大半を仕事に費やしているので、可処分時間(自分のために自由に使える時間)が極端に少ないという事です。

フリーランスの人や経営者の人の場合はその限りではありませんが、一般的な会社でフルタイムの正社員として働いている人は8時間から9時間程度、人によってはもっと長い時間拘束されています。

睡眠時間を7〜8時間程度と仮定し、食事やその他生活に必要な活動の時間を4時間程度とすると、どんなに頑張っても捻出できる自由時間は4時間程度です。

この中で自分のやりたいことや、やるべきタスクをやりくりしなければなりません。

なので最初にやるべきことは、一体自分が一日のうちでどの程度の時間を英語学習に充てることができるのかを把握することです。

可処分時間 ー 疲労度 = 実行可能時間

4時間と聞いて、それを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだと思いますが、4時間まるまる英語学習に使うというのは現実的ではありません。

大抵の人は自由時間のほとんどを勤務後に設けているかと思いますが、当然ながら勤務後というのは脳も体も疲弊している状態です。

なので、がっつり参考書を開いて頭に叩き込むという勉強法は、よほど強靭なメンタルを持っているか、やらなければいけない確固たる理由がない限り続きません。

私も最初は1日の中でのコンディションの変動を考慮せずに、寝る直前まで詰め込めるだけ詰め込んでやっていたら、英語が嫌いになりそうになったことがあります。

私個人の考えとしては、英語学習をはじめ生産的な活動をするのは夕食前までにして、夕食後は割り切ってリラックスする時間としたほうが、一日の活動にメリハリがつき、心身のバランスを良い状態に保てると感じています。

やるとしても、Podcastを聴いたり海外ドラマや映画を観るといったような、受動的でぼーっとしながら行えるものがいいでしょう。

身体の回復心の栄養の補給に当てるということも、ある意味では生産的な活動であり、日々を忙しく過ごしている社会人にとっては重要な活動の一つです。

自分の生活に合った学習スタイルを選択する

毎日定時に出社して定時に退社できる人であれば、ある程度リズム良く英語学習を一日の予定に組み込めます。

しかし世の中には、シフト制で働いている人や、夜勤や当直がある人、クライアントの予定に左右される人など、イレギュラーなスケジュールで動いている人も多いかと思います。

そのような人は、一日の学習ノルマを設定せず、できる時に気の済むまで一気に学習するという一点集中型の方が向いてるかと思います。

下手にノルマやストリークを意識してしまうと、できなかたった時の罪悪感とストレスで、英語を嫌いになってしまい、「もういいや」となってしまう危険性があります。

多くの英語学習アプリではストリーク機能をOFFにできないため、このようなアプリは使わないというのも一つの手です。

なので究極的には、仕事がある日は英語学習は一切しないと決め、休日にフレッシュな状態で3〜4時間ぶっ通しで行うという方がしっくりくる人もいるでしょう。

逆に休日は何もしたくないので、その他の日の隙間時間を徹底的に英語学習で埋めるというのもアリです。

その場合、精読や参考書などじっくり腰を据えて行う学習は難しいですが、別にその他の方法でも問題なく英語は上達します。

むしろそれくらい気軽に英語学習を捉えていた方が、英語との距離感が近くなって英語がより上達することさえあります。

世間で言われている勉強方法や正論に惑わされず、自分のライフスタイルにあった学習方法を確立しましょう。

他にもこなすべきタスクや趣味がある

先ほど、一日の可処分時間と実行可能時間の話をしましたが、現実的には自由時間の全てを英語学習に使えるわけではありません。

英語にものすごい情熱を感じていて、寝ても覚めても英語に触れていたいという人であれば良いかもしれませんが、ほとんどの人のとって英語だけが全てではありません。

他にもたくさんやりたいことや、こなすべきタスクがあるかと思います。

あるいは、家族と一緒に過ごす時間を優先しているという人もいるでしょう。

もしあなたが翻訳家や通訳を目指しているというのであれば、生活の全てを英語に捧げる必要があるでしょうが、我々は別に英語のプロを目指しているわけではありません。

しかしながら、本当に英語を上達させたいと思っているなら、少なからず何かを諦める必要があります。

例えば、

  • SNSを見る時間
  • YouTubeを見る時間
  • テレビを見る時間
  • 漫画を読む時間

など、消費している時間に対してリターンがあまり見込めないものから削っていく必要があります。

ただ、本当に英語が楽しくなってきて時間が足りないと感じ始めると、意識せずとも自ずとこれらの行動を避けるようになるはずです。

それでも最低1日90分の学習時間は確保したい

多くの英語学習系のブログやYouTubeでは、英語を本気で学びたいなら1日3時間の学習時間は確保しようと勧めているという印象です。

おそらく、英語学習でのブレークスルーの目安である1000時間を1年で達成するために逆算したものだと推測されます。

こちらの表は、英語が第一言語の人がある言語をマスターするのに要する時間の目安です。

ここでは2400〜2760時間の学習が必要ということになっていますが、目指しているレベルが標準よりも高いカテゴリー(Advanced High – Superior)なので、英語をそれなりに不自由なく使えるレベルになるということであれば2200時間というのが一つの目安とされています。

日本で一般的な教育を受けた人であればおおよそ1200時間の英語学習を受けていることになるので、2200 – 1200 = 残り1000時間ということになります。

How long will it take to learn LANGUAGE X ?
https://www.semanticscholar.org/

もちろん1日3時間できるに越したことはありませんが、実際に毎日行うのは忙しい社会人にとってはあまり現実的ではありません。

しかしながら、英語をある程度真剣に学びたいと思っているのであれば、1日90分の学習時間は最低限確保したいところです。

人によっては90分でも厳しいというかもしれません。

しかし「学習時間」と聞くと、机に向かって勉強する時間と思うかもしれませんが、必ずしもそれだけが英語学習ではありません。

例えば、30分は精読精聴など机に向かって集中して行う学習をし、残りの60分は多読・多聴・フラッシュカードなどあまり場所を選ばず細切れになっても影響が少ないものを隙間時間で行なっていくというような感じです。

なので、電車通勤の人であれば、行き帰りの電車で30分ずつ洋書多読またはAudibleやPodcastで多聴を行い、帰宅後30分を集中して行う学習に充てれば90分をクリアできます。

こう聞くと一気にハードルは下がったのではないでしょうか?

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社会人の英語学習は楽しむことを優先しよう

私も本格的に英語学習に取り組み出したのは社会人になってからです。

なぜ時間が有り余っていた学生時代にこの情熱を持って英語学習に取り組めなかったのか、もしあの頃からコツコツ英語学習を続けていれば今頃もっと不自由なく英語を使えていたのではないか、というような後悔の念に駆られることもありました。

しかし、英語を真剣に学びたいというその想いは、あなたの人生においてのベストなタイミングで起こっており、何歳からでも遅いということはありません。

むしろ、学生時代に半ば強制的にやらされていた英語学習の固定観念から解放されて、もっと自由に楽しみながら英語を学ぶ喜びを覚えることができます。

英語学習で一番大事なことは楽しむことです。ほかの人と比べる必要はありません。

自分の好きなように、心地よいペースで英語学習を長く続けていってほしいと思います。

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