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これからの時代に求められる2つの能力|『Deep Work』徹底解説【4】

の記事では、これからの時代に価値が上がる人材

  • ハイレベルな技術者
  • スーパースター
  • オーナー

のうち、オーナー以外の「ハイレベルな技術者」「スーパースター」は、誰にでもなれるチャンスがあるというお話をしました。

では、どうすれば我々のような一般人でも新時代の勝者になることができるのでしょうか?

それには、次の2つの能力を極限まで磨く必要があります。

  • 難しいことを素早く習得する能力
  • クオリティとスピードを兼ね備えたエリートレベルの生産能力

そこで、今回は、

というテーマについて、深掘りしたいと思います。

それでは、始めていきましょう。

今回紹介する本はこちら

最高の集中を手に入れたい人へ

『Deep Work』表紙

Deep Work
Rules for Focused Success in a Distracted World

英語の難易度:

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ページ数:304ページ

著者:Cal Newport

発売日:2016年1月5日

日本語訳版はこちら

『大事なことに集中する』表紙

大事なことに集中する
気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法

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ページ数:240ページ

著者:カル・ニューポート

翻訳:門田 美鈴

発売日:2016年12月9日

本記事の内容は、本書を読んで私自身が解釈・要約したものであり、著者の意図や原文を忠実に再現したものではありません。また、理解を深めやすくするため、一部の実例などに変更・補足を加えている場合があります。

Contents

新時代の勝者になるために必要な2つの能力

本書では、これからの時代に必要な2つの能力について、次のように言及しています。

Two Core Abilities for Thriving in the New Economy

  1. The ability to quickly master hard things.
  2. The ability to produce at an elite level, in terms of both quality and speed.
Deep Work, P29

要約すると、

これからの経済で鍵となる2つの能力

  • 難しいこと素早く習得する能力
  • クオリティスピードを兼ね備えたエリートレベルの生産能力

となります。

それぞれ解説していきます。

難しいことを素早く習得する能力

難しいことを素早く習得する能力は、テクノロジーの分野に限らず、どのような分野においても重要な能力となります。

詳しく見ていきましょう。

テクノロジー二極化の時代

まず、注目したいのは、世の中のテクノロジーをめぐる流れは大きく二つに分かれているということです。

一つ目は、SNSやiPhoneなどの消費者目線のテクノロジーです。

これらのUXの進歩は目覚ましく、どんどん感覚的でシンプルになり、一度始めたら抜け出せない危うさも増しています。

労力を必要とせず、思考停止でできてしまうため、多くの人がこちらの流れの方にどっぷりと浸かってしまいます。

しかし、実際に世の中を動かすのは、もう一つの流れであるAIや高知能ロボットといった複雑なメカニズムを持つテクノロジーです。

日々進歩するこれらの技術を扱うには、高い習熟度継続的な学習、さらに習得するまでのスピードも要求されます。

稀有な才能が求められる時代

これからの時代は、個々の才能に対する需要が増していき、稀有な存在を持ったスーパースターになることが求められます。

これは、技術職以外の人たちも例外ではありません。

例えば、

  • ワールドクラスのヨガインストラクターになるには、どんどん複雑になっていくポーズのセットを素早く覚える能力
  • 薬のスペシャリストになるには、最新の研究をチェックし、新しい製薬のプロセスを素早くマスターする能力

が求められます。

インターネットがさらに発展していく時代で成功するためには、抜きん出た才能が求められます。

そして、そのためには、高度なテクニックを素早くマスターする能力が必要となります。

If you can’t learn, you can’t thrive.

Deep Work, P31

クオリティとスピードを兼ね備えたエリートレベルの生産能力

スーパースターになるためには、難しいことを素早くマスターする能力だけでなく、その能力をしっかりと結果に落とし込んで、人々に価値を提供する能力が必要になります。

つまり、ただの技術オタクやテクニシャンではなく、ハイレベルなものを実用レベルのクオリティとスピードでアウトプットしなければなりません。

でなければ、ただの宝の持ち腐れとなってしまいます。

If you don’t produce, you won’t thrive—no matter how skilled or talented you are.

Deep Work, P32

『Deep Work』はAudibleで聴けます

まとめ

新時代に必要な2つの能力【まとめ】

  • 難しいこと素早く習得する能力
    • これからの技術者に必要なのは、高い習熟度継続的な学習習得するまでのスピード
    • 技術者以外でも、その分野で抜きん出るには、高度なテクニックを素早くマスターする能力が必要
  • クオリティスピードを兼ね備えたエリートレベルの生産能力
    • 能力をしっかりと結果に落とし込んで、人々に価値を提供する能力が必要

これからの時代は、実際の仕事はすべて、AIや高知能ロボットが行うようになり、プレイヤーとしての人間の価値は下がっていくと考えられます。

しかし、現段階では、人工知能をうまく機能させるかどうかは、人間のプロンプト(指示出し)のセンスに依存しています。

したがって、これからの時代に求められる能力は、実際に手を動かすスキルや器用さではなく、プロデューサー的な役割での振る舞い方なのではと考えます。

ただ、これは今も昔もあまり変わっておらず、「優れた人材」を広義的に捉えた場合、それはすなわち豊富な経験とリーダーシップを兼ね備えた人たちであったのではないでしょうか。

つまり、周りの才能を適材適所で活かせて、組織として機能させることができる人材です。

その周りの才能がどんどんAIに置き換わるだけで、根本の部分はあまり変わりません。

次回は、「成功するためにはディープワークが必要な理由」について、深掘りしたいと思います。

それではまた、次の記事でお会いしましょう。

Deep Workで一気に高みを目指したい人へ

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