瞑想に興味を持って最近初めてみたという人のほとんどは、最も一般的な瞑想方法であるマインドフルネスを行なっているかと思いますが、どうしても頭に浮かぶ雑念や思考が邪魔をして集中できないという人もいるのではないでしょうか。
マインドフルネスはいわば瞑想の入門的な方法なので、どうしてもテクニックや作法など瞑想の表面的な部分しか触れていないので、
- 思考(エゴ)をどのように扱っていくか
- そもそも思考(エゴ)とはなんなのか
という根本的な問題の解決や自己の探究というのはあまり期待できません。
瞑想によって、
- 自分のことをより深く知りたい
- 理由もなく不安や恐怖に駆られる原因を知りたい
- 心の傷を癒したい
- 気づきやヒントを得たい
- 直感力を上げたい
という人におすすめなのが、より自分の深いところにアプローチできる内観瞑想です。
以前の記事、瞑想の種類はこの3つに集約される【マインドフルネス・内観・イメージング】でも軽く触れているので、マインドフルネスとの比較を知りたいという人は読んでみてください。
それでは解説していきます。
内観とは
内観というのは聞き慣れないという人がほとんどかと思いますが、内観とは一体どのようなものなのでしょうか。
内観とは端的にいうと、自分の内側から聞こえる心の声に耳を傾けること(セルフトーク)です。
スピリチュアル的に表現すると、魂の声を聞くということになります。
心の声は非常に小さく感覚的なので、普段は思考(エゴ)の声にかき消されてまっていて、うまく受信することができていないことがほとんどですが、内観でハートにチューニングを合わせることによって、心の底から発せられるメッセージを受け取ることができるようになります。
内観によって得られる効果としては次のようなものが挙げられます。
- 自己愛・自尊心・自己許容の構築・回復
- インナーチャイルドの癒し
- 意識の拡大
- アラインメント(心の軸を整える)
この4つは独立したものではなく、ある意味すべての効果を包含しています。
表現が難しすぎてイマイチピンとこないブヒ…
シンプルに言うと幸福度が上がるってことだね
思考(エゴ)と心の声の見分け方
内観で一番重要なのは、いかに思考(エゴ)の声を真に受けずに心の声を聞くかということです。
では、どのようにして思考(エゴ)と心の声を見分けることができるのでしょうか。
ここでは、思考≒エゴの声という認識でOKだよ
まず、エゴの声の特徴として次のようなものが挙げられます。
- 頭から聞こえる
- 論理的
- 声が大きい
- ネガティブな感情が強い
- 雪だるま式に大きくなる
一方で、心の声は、
- ハートチャクラまたは第二チャクラ(丹田)から聞こえる
- 感覚的
- 声が小さい
- ポジティブな感情が強い
- エゴに対抗できない
という特徴があります。
エゴは過去の経験、現在の状況、未来の予測などの現実的あるいは物理的な観点から意見を述べてきます。非常に論理的で次々に正論(と思われること)を投げかけてはあなたを説得しようとしてきます。
特に科学が発展し情報が溢れている現代の世界に生きている我々は、エゴの声が必要以上に大きくなり、心の声が聞こえなくなってしまっています。
また、エゴはネガティブな感情を投げかけて不安を煽る傾向があります。
例えば、
- 不安
- 恐怖
- 欠乏感
- 承認欲求
といった感情から発生した思考はエゴの声で間違いありません。
エゴはあなたに考えさせ、行動させることで肥大化し続けます。なぜならエゴにとってそうすることが唯一の生存方法だからです。
また、このとき感じる感情は頭を支配します。なので、頭でぐるぐる考えているなと思ったらそれはエゴの声です。
一方で、心の声は言語化が難しく、感じる感情に明確な理由がありません。
また、声が小さいので、エゴの声にかき消されてしまいます。実際にはボリューム自体が小さいのではなく、あまりにも遠くから発せられているので結果的に小さくなってしまっているということです。
あなたが心の声と共鳴した時には、
- 安心
- 平和
- 穏やか
- 暖かい
- ワクワク
など、ポジティブな感情を受け取ることがほとんどです。
なぜなら、魂の本来の目的は幸せになることだからです。
また、このとき感じる感情はハートやお腹(丹田)に広がるというのが特徴です。
しかし、心の声はエゴのようにどんどん肥大することができないので、エゴに対抗することができません。
あまりにも心の声を無視し続けていると、心に蓋をしてしまい、声が全く届かなくなってしまう可能性もあります。
内観瞑想のやり方
それでは、実際に内観瞑想の具体的なやり方を説明してきます。
内観瞑想を行うには、マインドフルネスの感覚を理解する必要があるので、瞑想が初めてと言う人は、マインドフルネス瞑想のやり方を徹底ガイド!【初心者入門編】で瞑想の基本を確認してください。
坐禅を組む、または椅子に座って数回深呼吸を繰り返します。
呼吸が整ったら自然な呼吸に戻し、意識を呼吸に集中させる。
今度は意識をハートチャクラ(胸の中央付近)に移します。この時エメラルドグリーンの綺麗な光がハートチャクラを包んでいるイメージをするとより効果的です。
ハートチャクラから第二チャクラ(丹田)、ルートチャクラ(会陰部)を通り、そのまま地球の中心まで降りていくイメージをします。
グラウンディングで地球のエネルギーを十分に感じたら、そのエネルギーを纏ったまま上昇し、ハートチャクラに戻ります。
今度は宇宙(高次元)から淡い虹色または金色の光のシャワーが降り注ぐイメージをします。
そのまま、地球のエネルギーと光のエネルギーの心地よい状態をキープしながら、頭に浮かぶ思考をありのまま観察します。抵抗すると声が大きくなるので、望ましくない感情であっても、一つ上の次元から俯瞰的に観察している立場を守ります。そのまま感情を感じ切ることで思考の声は消えていきます。
思考の声が落ち着いてきたら意識を第二チャクラ(丹田)に降ろしていきます。丹田が本当の自分(魂)がいる場所です。ここに無限の宇宙が広がっていると思ってください。暗くて深い海を潜っていくイメージで海底まで辿り着くイメージをします。または玉ねぎの皮のようなものを一枚一枚剥いて行って中心に向かうイメージでもOKです。
底(または中心)までいくと本当の自分の存在(魂)を感じるかと思います。場合によっては殻に閉じこもっている場合があるので、そのイメージが湧いた場合は上から降り注ぐ光で空を溶かしてやるイメージをします。
私の場合は、内観を初めて行った時、殻の中で裸で体育座りをしているイメージが浮かびました。
初回の場合はまず、「今まで声を聞いてやれなくてごめんなさい」という気持ちを込めて謝ります。そして「辛かったよね」「もう大丈夫だから安心して」「今まで私を見守ってくれてありがとう」といったように自分を労って許すということを徹底的に行います。心の中でつぶやくだけでもOKですが声に出して言うとより効果的です。
魂の存在を認めてやることで、今までの悲しみが一気に解放されて感情がハートチャクラに飛び込んできて、全身に鳥肌が立ったり、ビリビリした感覚があったり、涙が溢れてくることがありますが、これは浄化のプロセスなので心配ありません。
一段落するとスッと落ち着き、対話をする準備が整います。2回目以降はこのプロセスをスキップしてもOKです。
いよいよ心の声との対話を始めます。気になっていることや迷っていることなどを素直に質問します。心の声に共鳴している場合はワクワクや電流のような痺れを感じます。反対に心の声に共鳴していない場合は違和感やモヤモヤ・ザワザワ、重さといった感覚を覚えます。
この時、幼少期のトラウマや親との関係性とその問題など、今まで蓋をし続けてきたものが一気に溢れ出る場合があるので、不安感が極端に強かったり自己受容が著しく低い場合は、専門家の指導のもとで慎重に行ってください。
最後にありがとうとお礼をし、また来ますと声を掛けてハートチャクラに戻ります。このまま終了してもいいですが、ふわふわしているので一度整えてから終わりたいと言う場合は、再度グラウンディングをしてから終わりましょう。
思考(エゴ)に支配されずに心の声を聞くには
思考(エゴ)はあらゆる言葉や感情を使って、あなたの興味を惹こうとしてくるので、注意をしていないとあっという間にエゴの力に支配されてしまいます。
それでは、思考(エゴ)に支配されずに心の声を聞くにはどうすればいいのでしょうか。
いくつかコツがあるので紹介します。
- 二人称で会話をする
- 観察者としての立場を守る
- 心で受け取るという感覚
- 受け取った感情やイメージを疑わない
- すでにあったものを思い出すという感覚
- 自分を愛する、許す、誇りに思う
まず基本的なスタンスとして、心の声の主(魂)を一つの独立した人格として扱い、二人称(私・あなた)で会話を展開していきます。この時、聞き手であるあなたは常にフラットで観察者としての立場を貫きます。
心の声からのメッセージは耳で聞くというよりは、心で受け取るという感覚です。頭に浮かんだ感情やイメージは思考からの情報なので無視します。心で受け取ったイメージも脳の松果体(第六チャクラ/サードアイ)を通じて投影されるので、頭に浮かぶように感じるかもしれませんが、慣れてくると違いがわかってきます。難しいことは考えず、意識をハートから上に上げないということを心がけていれば問題ありません。
一番重要なのは、心で受け取った感情やイメージを疑わない、自分の感覚を信じることです。受け取った感覚は言語化できなくてもOKです。むしろそちらの方が正解です。逆に、言葉や理論で容易に説明できる場合は思考からの情報の可能性が高いです。
何か新しい情報や気づきを得るというよりは、もともと持っていたものを思い出すという感覚に近いです。なので、「へーそうなんだ」ではなく「ああ、そうだったな」という腑に落ちる感覚になります。
あとは、自分を愛する・許す・誇りに思うという自愛・自尊の心を常に心がけることです。あなたが自分の存在を認めてあげないと心の声は扉を開けてくれません。
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内観とは魂の目的を思い出す道標
今回紹介した瞑想方法は、少々コツと経験が必要になるので、初めのうちはうまくできずにストレスを感じるかもしれませんが、自転車の運転のように、一度心の声と繋がると次からは簡単にアクセスすることができます。
さらに慣れてくると、特に瞑想を行っていない状態でも呼吸を整えて意識を集中させればどこでもすぐに心の声と対話ができるようになります。
内観とは、あなたが生まれてくる時に設定してきた人生の目的や幸福の定義などを思い出すための道標のようなものです。
お金がなくても、友達がいなくても、魂と共鳴した生き方をしていれば、それがその人の幸せということです。周りの価値観や思考の声に惑わされずに己の感覚に従って生きていきましょう。