短期留学ってどのくらいの期間?心境の変化から定義する留学の期間

もし、あなたが、

えいじ

留学によって人生を変えたい!

と思っているのであれば、間違いなく長期留学をおすすめします。

しかし、留学に対してそこまでの温度感はなく、

えいじ

単純に人生経験として、留学に行ってみたい

という場合であれば、短期留学でもかなり有意義な時間を過ごすことができるでしょう。

ただ、そこで一つの疑問が浮かぶと思います。

短期留学って言うけど、実際どれくらいの期間のことを指すの?

ネット上の情報を見ると、1週間や2週間でも「短期留学」という呼び方をしているところもありますし、1ヶ月から3ヶ月くらいまでを短期留学と呼んでいるところもあります。

しかし、実際にアメリカに3年間留学した経験から、それぞれの期間での心境の変化や自身の成長具合を鑑みると、

3ヶ月から6ヶ月の滞在で短期留学と呼べるのではないか

という結論に至りました。

そこで、今回お話しするテーマがこちら、

それでは、始めていきましょう。

Contents

それぞれの留学期間で起こる心境や状態の変化

短期留学の期間を定義するにあたって、その根拠となる「それぞれの滞在期間で起こる心境の変化」をシェアしたいと思います。

なお、こちらの内容は、私が実際の留学生活で感じたことを基にしていますので、一つのサンプルとして捉えていただければと思います。

0日〜1週間

滞在0日〜1週間で起こる変化

  • 右も左も分からず、常に軽いパニック状態
  • 見るもの全てが新鮮
  • 処理する情報量が多すぎて、生活を楽しむ余裕はまだない
  • 時差ボケがひどい(アメリカの場合)

現地に到着してから1週間くらいは、とにかくその環境に体を順応させることにリソースのほとんどが消耗されます。

遭遇する全てのことが、分からないことだらけなので、脳みそが常にフル回転している状態で、軽いパニックがずっと続いているような感覚です。

しかし、それと同時に、目に入るもの全てが新鮮で、

  • 道路標識の違い
  • スーパーに並んでいる商品の違い
  • お札やコインの違い

など、なんの変哲もないことにいちいち感動します。

このように、日中は処理する情報量が多すぎて、生活を優雅に楽しむような余裕は、まだありません。

また、アメリカの場合、時差ボケがひどく、完全に治るまでに1週間くらいはかかりました。

そのため、滞在1週間くらいまでは、ずっとふわふわして、トリップしているような感覚です。

ですので、1週間くらいの滞在では、当然留学と呼べる体験は味わうことができないでしょう。

1週間の滞在では、体が慣れることに必死で辛いだけ

1週間〜1ヶ月

滞在1週間〜1ヶ月で起こる変化

  • 手続きや契約関係が一段落し、生活が落ち着いてくる
  • 生活の動線やルーティンが確立してくる
  • 新しい場所やお店を開拓してみようと思う余裕が出てくる
  • 日本食が恋しくなる

滞在が1ヶ月にもなると、手続きや契約といった、処理すべき一連のタスクから解放され、ようやく人心地ついてくる頃です。

最初は、右も左も分からなかった景色が、だんだんと自分のテリトリーになってきて、自分なりの生活動線や日々のルーティンが確立してくるので、脳のリソースを他のことにもさけるようになってきます。

そのため、この頃から徐々に生活に余裕が出てきて、

えいじ

新しい場所やお店を開拓してみようかな…

という気持ちが芽生えてきます。

また、無性に日本食が食べたくなるのもこの時期です。

毎日パンやピザばかりだったので、納豆や味噌汁といった、日本にいる時には特に意識していなかったものが、とてつもなく食べたくなりました。

ですので、1ヶ月くらいの滞在ですと、「ようやく生活にも慣れてきた」というタイミングで帰ることになり、留学の醍醐味を味わうことができません。

1ヶ月間の滞在では、やっと体が慣れてきた頃に帰るのでもったいない

1ヶ月〜3ヶ月

滞在1ヶ月〜3ヶ月で起こる変化

  • 近所や学校の周りで顔馴染みの人が増えてくる
  • 少し遠出をして遊びに行くようになる
  • 留学生活が日常に変わる
  • 生活が乱れ始める

滞在が3ヶ月ともなると、近所や学校の周りで毎日のように会う顔馴染みの人が出てきて、会えば自然と挨拶や雑談をするようになります。

例えば、

  • 近所の住人
  • バスの運転手
  • 清掃員
  • カフェの店員

など、意識しなくても毎日会話する人が増えてきて、

えいじ

自分はこのコミュニティに所属しているんだな…

という、その土地への愛着感が出てくるのがこの時期です。

そして、自分の住んでいる地域にホーム感を感じ始めると、今度は隣町や少し離れた大きな都市などに足を伸ばしてみたくなってきます。

この頃になると、あれだけ刺激に満ちていた海外生活も、いつしか日常になっていることに気が付きます。

スーパーでの買い物やカフェでのオーダーも手慣れたもので、反射的に体が反応するようになっています。

そして、今までの緊張状態が解け、夜遅くまで出歩くようになったり、友達の家に泊まるようになったりして、生活が乱れ始めるのも、ちょうどこの時期です。

しかし、そのようなネガティブな変化も含め、やっと腰を据えて本当の留学生活がスタートしたいうところです。

滞在3ヶ月からが本当の留学生活のスタート

3ヶ月〜6ヶ月

滞在3ヶ月〜6ヶ月で起こる変化

  • 習い事や趣味など学校以外のアクティビティを始めようとする
  • 英語の勉強に本腰を入れ始める
  • 自分が日本で生活していたという感覚を忘れ始める
  • 大概のことはなんとかなるという自信が芽生え始める

滞在を3ヶ月も過ぎると、学校に通うことに対する負荷はだいぶ下がってくると同時に、日常生活にマンネリを感じ始める時期でもあるので、

えいじ

何か新しいことを始めてみるか…

と、習い事や趣味など学校以外のアクティビティを始めたくなってきます。

例えば、

  • ジムに通う
  • ヨガスタジオに通う
  • 料理教室に通う
  • サーフィンを始める

というように、生活がよりアクティブになっていきます。

ちなみに私は、この頃に友達に勧められてゴルフを始めました。

また、行動範囲の拡大に伴い、特にアメリカの場合、車がないと不便になってくるので、現地の自動車免許の取得を検討するのもこの頃です。

このように、自分の生活が現地のシステムに深く溶け込んでいくにつれて、

えいじ

自分はどうやって日本で暮らしていたんだっけか…

と、現実感覚が完全に現地の方にシフトして、「自分が日本で生活していた」という事実がまるで夢だったかのように感じられてきます。

また、これまでの留学生活を初めから思い返して、一度総括するのもこの頃です。

そして、最初はあんなに苦労したり、「絶対に無理だろう」と思っていたことでも、今では当たり前のようにこなしている自分を見て、

えいじ

いや、大概のことはなんとかなるもんだな…

という、これまで経験したことのない大きな自信が芽生えます。

ですので、本当の意味での「留学」という経験をしたいのであれば、最低でも3ヶ月〜6ヶ月は必要になってくると考えます。

滞在3ヶ月から6ヶ月の間が一番「留学している」ということを実感できる

6ヶ月〜1年

滞在6ヶ月〜1年で起こる変化

  • 日本のことが完全に頭から消え去る
  • 留学後の進路を意識し始める
  • 生活にマンネリを感じてくる
  • 違う国や土地に移ろうか検討し始める

滞在が半年を過ぎたあたりから、日本のことを思い出すことが激減し、ついには完全に頭から消え去ります。

それまでは、

  • 家族や友達の近況
  • 好きだったテレビ番組の続き

など、日本にいた頃に接していた情報を急に遮断された欠乏感から、しょっちゅう「どうなったかな…」と思い出していましたが、ある時期から全く考えないようになります。

当時は、今のようにスマホはなく、SNSやVODも活発ではなかったので、家族とのやりとりは基本的にメールかたまにする国際電話でしたし、日本のテレビ番組を見るには、日本のテレビ番組のDVDを取り扱っているレンタルビデオショップ(おそらく非合法)に行くしかありませんでした。

この頃を境に、親との連絡も激減しましたし、日本のテレビ番組も、

えいじ

アメリカまで来て見るもんじゃないな…

と思いはじめ、現地のテレビ番組を見ることが多くなりました。

現代ではこの現象は起きにくいかもしれませんが、当時はその不便さのおかげで、そちらの世界に没入できていたので、むしろそれが良かったのではないかと思います。

しかしながら、SNSやMeetupなどのオンラインコミュニティサービスも無い時代なので、日々会う人も限られ、次第に生活に対してマンネリを感じてきます。

今思えば、地域のボランティアに参加したりして、もっといろんな人と交流する場に行けば良かったと少し反省しています。

そして、新たな刺激や出会いを求めて、違う国や土地に移ろうか検討し始めるのもこの時期です。

滞在6ヶ月〜1年の間に起こる停滞期をいかに乗り切るかが留学を成功させる鍵

1年〜3年

滞在1年〜3年で起こる変化

  • 完全に地元の人と化す
  • 日本人ぽさがだいぶ薄れてくる
  • 日本語がうまく出てこなくなる
  • 日本に帰ると強烈な違和感を感じる

停滞期を超え、滞在も1年を過ぎると安定期に入ります。

もはや、新たな刺激や出会いといった浮ついた思考は消え去り、完全にその土地で暮らす人としてのアイデンティティが自分の中に根付いています。

それに伴って、以前までの典型的な日本人としてのアイデンティティはだいぶ薄れてきて、立ち振る舞いやマインドセットがほぼ現地人と同期するようになります。

これは、留学したての若者によくありがちな、ファッションとしてのアメリカかぶれではなく、体から発するエネルギーの質自体が変わるようなイメージです。

私の場合は、この頃から現地の大学に通い始めたのもあって、日常で接する英語の量と質が飛躍的に上がったため、いわゆる英語脳が優位になっている状態で、急に日本語を話そうとするとうまく出てこなくなることが増えてきました。

そして、約3年の留学期間を終えて、日本に帰国した時の違和感は今でも鮮明に覚えています。

これは、どちらが良い悪いということではなく、単純に日本の空気や街を行き交う人々との周波数が合っていないという感覚です。

えいじ

自分は本当にここで生まれ育ったんだろうか…

と、まるで夢でも見ているかのようでした。

しかし、この違和感は1週間もすると完全に元に戻り、今度は自分が留学していたことがファンタジーに思えてきます。

この体験は、今でも私の中で大事なものとして残っており、「留学で人生変わった」と断言できる要因の一つでもあります。

留学の本当の効果を得られるのは滞在1年を過ぎてから

私が考える留学期間の定義

まず、留学期間を考える上で、そもそも「留学」とはなんなのかということを明確にしたいと思います。

「留学」の定義をGoogleで調べると、

その地、特に外国に、かなり長期間とどまって勉学すること。

と出てきます。

つまり、そもそも留学には短期・長期という概念はなく、「一度行ったら数年帰ってこない」というのが当たり前の感覚だということです。

ただ、それを言ってしまうと元も子もないので、今回のテーマである「短期留学」に焦点を当てたいと思いますが、要するに「短期留学とは、留学本来の感覚がギリギリ味わえる最短の期間」という基準でいきたいと思います。

そうすると、短期留学の絶対条件としては、「留学を終える時の自分の姿が想像できない期間」ということが言えるでしょう。

以上の考察を踏まえて、私が考えるそれぞれの留学期間をまとめると次のようになります。

留学期間の定義

  • 2週間未満:旅行
  • 2週間〜1ヶ月:留学体験
  • 1ヶ月〜3ヶ月:海外研修
  • 3ヶ月〜6ヶ月:短期留学
  • 6ヶ月〜1年:中期留学
  • 1年以上:長期留学

詳しく解説していきます。

2週間未満:旅行

1週間や2週間の滞在では、目に映るもの全てが新鮮で、高刺激の波に飲まれている状態です。

しかも、すぐに帰るということが決定しているので、2週間までの滞在は、もはや旅行といっても良いでしょう。

当然ながら、現地人として学びを得るという留学の醍醐味は味わうことができないので、留学とは呼べません。

2週間〜1ヶ月:留学体験

1ヶ月ほど滞在ができれば、「留学生活はこの先どのように進んでいくのか」というイメージを掴むことは可能です。

しかし、現地での生活が定着してくるまでに2ヶ月はかかるので、やはりまだ留学とは呼べません。

よって、滞在1ヶ月は留学体験といったところでしょうか。

1ヶ月〜3ヶ月:海外研修

滞在3ヶ月ともなれば、現地での生活も板についてきて、多少の小慣れ感が出てきますが、先ほど言及した「留学を終える時の自分の姿が想像できない期間」という定義にはまだ不十分です。

残念ながら、3ヶ月では留学で経験する劇的な変化は起こらないですし、3ヶ月先の自分の姿はなんとなく想像できてしまいます。

しかし、英語力向上や文化の違いを肌で体感するのには十分な期間です。

滞在3ヶ月というと、それなりにボリュームがありますが、現地での生活が嫌になってもギリギリ我慢できる期間でもあるので、海外研修といった位置付けがしっくりくるかと思います。

3ヶ月〜6ヶ月:短期留学

滞在が3ヶ月を超えたところで、ようやくマインドセットが現地の方にシフトしていきます。

そして、3ヶ月以上の滞在となると、現地での生活が嫌になっても、我慢して帰国を待ち侘びるより、開き直ってアジャストしていく方向に振れます。

この開き直りこそが、留学生活の本当のスタートです。

また、留学を6ヶ月経験した後の自分の姿は、なかなか想像できないと思います。

よって、当ブログでは、3ヶ月から6ヶ月までを短期留学と定義したいと思います。

6ヶ月〜1年:中期留学

前章でもお伝えしたとおり、この6ヶ月〜1年というのが、留学生活における鬼門です。

この期間をどう乗り切るかで、その後の留学生活の是非が決定するといっても過言ではありません。

つまり、留学初期から留学後期にかけての自分の生まれ変わり期間のような感じなので、ここではあえて中期留学という表現をしたいと思います。

個人的な感覚としては、ここで帰ってしまうのが一番もったいないと感じます。

ブレークスルーがすぐそこに待機している状態で帰国してしまうので、表面上はあまり成長を実感できません。

1年留学できる人は、可能であればあと6ヶ月プラスして、最低1年半、理想的には2年は行ってほしいと思います。

1年以上:長期留学

滞在が1年を超えると、ようやく地に足をつけて生活ができるようになります。

もう、目新しいことはあまりありませんが、日々やるべきことを淡々とこなして、自分の進むべき方向に真っ直ぐと向き合える期間です。

言い換えると、ここからが本気で人生が変わっていく期間になります。

多少無理をしてでも、若いうちにこの経験を買っておくことを強くおすすめします。

おわりに

今回のお話した内容は、3ヶ月以内の超短期留学を考えていた人にとっては、あまり面白くない結果になったかもしれません。

もちろん、そのような短い期間でも、まったく行かないよりは得るものは十分あります。

しかし、留学で一番重要なのは、覚悟開き直りです。

私個人の経験からすると、やはりその感覚を味わえるのは、3ヶ月〜6ヶ月の間ということになります。

ですので、せっかく「留学に行こう」という大きな決断をしたのであれば、できるかぎり長い滞在を検討した方が、結果的に後悔する確率が少なくなります。

もちろん、予算やスケジュールの都合もあると思うので、一度留学エージェントに相談してみてはいかがでしょうか?

私が調べた限りでは、

の2つが、長期・短期留学はもちろん、ワーホリにも対応しており、

  • アメリカ
  • カナダ
  • イギリス

といった英語圏の国への留学にも強そうなのでおすすめです。

どちらも、無料カウンセリングを実施中なので、まずは気軽に話を聞いてみましょう。

ぜひ、後悔のない留学生活を送ってください。

それではまた、次の記事でお会いしましょう。

えいじ
1982年東京生まれ・蟹座・血液型A型。
20代の頃にアメリカ・カリフォルニア州オレンジカウンティに留学。グラフィックデザインを専攻する。
趣味は洋書多読。難易度はあまり気にせず、興味のあるものからどんどん読んでいる。
英語学習歴は20年以上。
相棒はフレンチブルドッグのげん丸くん。

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