習慣化されるまでの期間はどれくらいなのか?
の記事では、習慣を始めるには、とにかく実際の行動(Action)を起こすことが大事というお話をしました。
では、行動が自動化されて実際に習慣になるまでには、どれくらいの期間が必要なのでしょうか?
しかし、習慣化するまでの期間は日数ではなく、回数と頻度で決まります。
なぜなら、習慣化には行動の自動化というプロセスが欠かせないからです。
そこで、今回は、
- 行動の自動化と習慣化の仕組み
というテーマについて、深掘りしていきたいと思います。
それでは、始めていきましょう。
『Atomic Habits』シリーズ記事一覧
- 完全要約版|The Complete Summary
- 習慣とは|The Fundamentals
- 習慣化の法則【1】|Make It Obvious
- 習慣化の法則【2】|Make It Attractive
- 習慣化の法則【3】|Make It Easy
- 習慣化の法則【4】|Make It Satisfying
- 習慣のその先へ|Advanced Tactics
習慣で人生を変えたい人へ

Atomic Habits
Tiny Changes, Remarkable Results
英語の難易度:
ページ数:319ページ
著者:James Clear
発売日:2018年10月16日
日本語訳版はこちら

行動の自動化と習慣化の仕組み
習慣化までの期間は回数と頻度で決まる
習慣化について最も聞かれる質問のひとつに、
何日続ければ習慣化できますか?
というものがあります。
しかしながら、その習慣に費やした日数(時間)はあまり重要ではありません。
習慣化を決めるのは、その行動を何回繰り返したかという回数です。
極端な例ですが、同じ30日でも、その間に2回行ったのと200回行ったのでは、結果がまるで違います。
では、同じ回数さえ行えば、かける日数が違っても同じ結果が得られるかというと、そうでもありません。
同じ200回でも、30日間で行ったのと、300日間で行ったのでは、これもまた結果が違ってきます。
回数が一番重要ですが、そこに頻度という要素を掛け合わせたものが、習慣化するまでの速さとなります。
習慣化までの速さ = 回数×頻度
One of the most common questions I hear is, “How long does it take to build a new habit?” But what people really should be asking is, “How many does it take to form a new habit?” That is, how many repetitions are required to make a new habit automatic?
Atomic Habits, P146
行動を自動化させると習慣化する

では、なぜ習慣化には回数と頻度が重要なのでしょうか?
それは、習慣化には行動の自動化が欠かせないからです。
こちらは、行動の繰り返しと自動性の関係を表したグラフです。
ある行動を初めて行う時が、最も多くの労力と集中力を必要とします。
その後、何回か同じ行動を繰り返していくうちに、行動の自動性が増していき、より少ない労力と集中力でこなすことができるようになります。
そして、自動性が習慣化のしきい値(Habit Line)を超えた時、その行動の自動化が完了し、習慣化されます。
しかし、自動化する前の頻度が低いと、自動性ががなかなか上がらず、習慣化までの期間が長くなります。
そのため、習慣形成の段階では、特に頻度が重要になります。
New habits require the same level of frequency. You need to string together enough successful attempts until the behavior is firmly embedded in your mind and you cross the Habit Line.
Atomic Habits, P146
一度自動化した行動は、頻度が落ちても忘れない
一度自動化が完了してしまえば、そのあとは頻度が落ちても省エネモードをキープできます。
自動車の運転がわかりやすい例です。
最初の頃は、すべての項目をチェックし、全身に神経を張り巡らせて、常に緊張しながら運転しますが、一度習慣化(自動化)してしまえば、会話しながらや考え事をしながらでも、ある程度自動操縦モードでの運転が可能です。
そして、自動化が完了した後は、ある程度運転しない期間があっても、また一から思い出す必要はなく、すぐに以前のように運転することができます。
これは、
- 英語学習
- 読書
- 筋トレ
- 瞑想
といった、すべての良習慣に当てはめることができます。
げん丸まずは集中期間を設けて、一気に行動を自動化させるブヒな!
えいじうん、その後はある程度お休みの期間があっても、すぐに再開できるようになっているよ
Beyond this threshold—the habit line—the behavior can be done more or less without thinking. A new habit has been formed.
Atomic Habits, P145
まとめ

行動の自動化と習慣化【まとめ】
- 習慣化までの期間は回数と頻度で決まる
- 行動に費やした時間ではなく、繰り返しの頻度が大事
- 習慣化までの速さ = 回数×頻度
- 習慣化には行動の自動化が欠かせない
- 同じ行動を繰り返すと、行動の自動性が増し、より少ない労力と集中力でこなすことができるようになる
- 自動性が習慣化のしきい値(Habit Line)を超えると、行動の自動化が完了し、習慣化される
- 一度自動化した行動は、省エネモードをキープできる
- この性質はすべての習慣に当てはまる
- まずは集中期間を設けて、一気に行動を自動化させる
本書で紹介されているように、習慣化には頻度が最も重要な要素だということは間違いありません。
しかし、単純に頻度だけを追い求めてしまうと、逆に効率が悪くなる可能性があります。
私個人としては、この頻度の捉え方を日数に置き換えても良いと考えています。
合計で何回行ったかということよりも、サボらなかった日が何日あったかの方が重要と考え、回数に限らず1日1回でも行った日は1日とカウントし、何もしなかった日は0日とカウントします。
それで、30日あるいは90日の間に、何日やったかというのが、現実的な頻度という気がします。
要は、「習慣化するまでは毎日やりましょう」ということです。
筆者も本章の最後でこのように締めています。
In practice, it doesn’t really matter how long it takes for a habit to become automatic. What matters is that you take the actions you need to take to make progress. Whether an action is fully automatic is of less importance.
Atomic Habits, P147
要約すると、「実際、習慣の自動化にかかる期間はあまり重要ではなく、前進するための行動を起こす姿勢が大事だ」という感じです。
つまり、行動を自動化したからといって、その道のスペシャリストになれるわけではなく、その先に進むには、意図的な行動を地道に継続して、常に成長していかなければならないということです。
次回は、「めんどくさいをなくす方法」について、詳しく解説していきたいと思います。
それではまた、次の記事でお会いしましょう。

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- 習慣のその先へ|Advanced Tactics
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